ギョクシンカ(玉心花)

Tarenna gracilipes


ギョクシンカ

  • 科名・属名 : アカネ科 ギョクシンカ属
     注.APG分類V、Wでは、学名(T. kotoensis)

  • 特徴 :
     高さ1.5〜3mの常緑低木〜小高木。
     葉は対生、葉身は長楕円形〜楕円形、長さ6〜20cm、幅2.5〜9cm。先は鋭尖頭、基部は漸鋭尖形、全縁で無毛。質は柔らかく、表面は無毛、裏面には短伏毛が密生し、脈上には特に多い。葉柄は長さ1〜2.5cm、短伏毛が散生する。
     花は枝先に集散花序となって疎らに多数つく。花冠は白色で先は5深裂し、花筒は長さ3〜5mm、径1〜1.5mm、外面は無毛、内面は上部に軟毛を散生する。裂片は広線形〜狭長楕円形で先は円く、長さ7〜8mm、幅1.5〜2.5mm。雄しべは5個、長さ6〜7mm。花柱は長さ12〜15mm。萼筒は長さ1〜2mm、短伏毛が散生し、先は広がって浅く5裂する。花柄は長さ5〜10mm。
     果実(液果)は球形で径約8mm、黒熟し、4〜6個の種子が入る。種子は不規則な三角形、長さ約4mm。

  • 分布・生育地 :
     九州(中部以南)〜沖縄 (国外:台湾(南部、蘭嶼・緑島)
     林内

  • 花期 :   5〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2005年4月23日  沖縄県与那国島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花1 2005年11月4日  沖縄県石垣島
     左下・花2 2019年5月11日  沖縄県西表島
     右上・葉(表)、右下・葉(裏)    同  上

  • 撮影記 :
     八重山列島の樹林下、常緑樹のため春先でも林下は暗いが、この花が咲いているとその白さで明るく感じる。
     南方は年中何かしらの花が咲いているが、やはり春は多くの種類が花をつけるものが多く、時に木本類はその傾向が強いような気がする。
     この花は割合に疎らに咲いていることが多いが、与那国島で見かけた株はびっしりと花を付けていた。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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花1

花2