ハハジマハナガサノキ(母島花笠の木)

Morinda umbellata subsp. boninensis var. hahazimensis



  • 科名・属名
  • : アカネ科 ヤエヤマアオキ属

  • 特徴

  •  長さ3〜6mになる常緑つる性低本。
     葉は対生し、楕円形で長さ5〜12cm、幅3〜5cm。質は薄く、先はやや尖り、表面は無毛。葉柄は細く、長さ1〜2cm。托葉は広楕円形、癒合し咲きは切形で糸状突起はない。
     花は枝先に頭状花序となって7〜8個の花が集まってつき、さらにこの頭状花が散形に集まって傘状になり、花冠は帯緑白色、高杯形、先は4裂する。裂片は長さ約2mm、下部から花喉に白毛が密生する。花柄は細く、長さ7〜15mm。
     果実(液果)は6〜7個が癒合した球形の複合果で、径1〜1.5cm、朱色に熟す。

  • 分布・生育地

  •  小笠原列島(母島)  林縁

  • 花期
  • : 6〜7月

  • 撮影月日・場所

  •  2011年6月30日 東京都小笠原
     中・花   同 上
     下・葉 2011年6月28日   同 上

  • 撮影記

  •  数週間もまともな雨がないとのことで、小笠原列島父島の乾燥地の植物は枯れ草状態であったが、さすがに母島はそんなことはなく緑豊かだった。
     父島列島のムニンハナガサノキに対し、母島列島ではこの花があり、葉が薄くて先がやや尖り、葉柄や花柄が細くて長いのが違いとされている。
     母島では2度ほどこの花に出会った。いずれも明るい林縁で、1ヶ所では隆起石灰岩の上を這っていた。
     この花は、数個の液果が癒合した複合果の形が面白いが、残念ながら果期にはまだ訪れていない。

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花

葉