ヒジハリノキ(肘張の木)

Randia sinensis


ヒジハリノキ1

  • 科名・属名 : アカネ科 ミサオノキ属
     注.APG分類V、Wでは、ヒジハリノキ属学名(Benkara sinensis)

  • 特徴 :
     高さ1〜4mの直立〜つる状の常緑低木。
     小枝は直角に広がってやや開出する短毛が散生〜やや密に生え、側枝が出ていない葉腋には、小枝の変形した長さ0.5〜1cmの2本の鋭い刺がある。
     葉は対生、葉身は長楕円形〜楕円形、長さ3〜10cm、幅1〜4cm。先は尖り、基部は鋭形〜鈍形、縁は全縁、表面は基部主脈上に短毛があるほかは無毛、裏面は短伏毛が散生し、特に脈上と側脈基部に多い。葉柄は3〜5mm、密に伏毛がある。托葉は広三角形で長さ2〜4mm。
     花は枝先に短い集散花序となって多数つき、花冠は白色で筒形、長さ15〜20mm、先は5裂、時に4裂し、裂片は狭長楕円形で先はやや尖る。雄しべは5個、長さ2〜4mm、花柱の先は根棒状になり、長さ2〜2.5cm。萼筒は狭鐘形で長さ約3mm、先は5裂し、裂片は三角形で鋭尖頭。
     果実(液果)は球形で先に萼片の落ちた後が輪状に残り、径8〜10mm、黒熟する。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(石垣島、与那国島) (国外:中国(南部)、台湾、ベトナム)
     林内、林縁

  • 花期 :   3〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年3月22日  沖縄県石垣島
     中上・全体2、中中・花    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・果実(未熟) 2019年5月12日    同  上
     左下・枝張 2014年3月22日    同  上
     右上・葉(表)    同  上
     右中・葉(裏) 2019年5月12日    同  上
     右下・枝の刺    同  上

  • 撮影記 :
     これまで何度も訪れた石垣島であったが、そこは初めて訪れる場所だった。
     草本類はそう変わったものは見当たらなかったが、木本類は初めて目にするものがいくつかあり、久々に興奮した。
     この花もその一つで、肘を横に張ったようにほぼ直角に小枝をつける姿が面白く、一度見たら忘れられない花だった。
     まだ咲き始めの株が多く、撮りやすいようにと枝を掴むと、小枝についた鋭い刺に痛いおもいをさせられた。

  • 葉(表)

    葉(裏)

    枝の刺

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ヒジハリノキ2

花

果実(未熟果)

枝張