シマミサオノキ(島操木)

Randia canthioides


シマミサオノキ

  • 科名・属名 : アカネ科 ミサオノキ属
     注.APG分類では、ミサオノキ属の学名(Aidia)

  • 特徴 :
     高さ1.5〜4mの常緑低木。
     葉は対生し、長楕円形で長さ5〜18cm、幅1.8〜6.5cm。先は鋭く尖り、基部はくさび形〜漸鋭尖形で全縁。質は薄い革質で、両面無毛であるが裏面側脈基部にあるダニ室周辺だけに短毛がある。葉柄は長さ5〜15mm、托葉は広三角形で先が尖るが尾状にならず、長さ2〜3mm。
     花は枝先に集散花序になって2〜10個つき、花冠は白色、花筒は細い円筒形で、長さ6〜10mm、径約2mm。先は5裂して広く開き、裂片は広線形〜広楕円形で先は短く尖り、長さ3〜6mm、幅1〜2mm。花柱は長さ8〜12mm、先は根棒状で雄蕊とともに花の外へ伸びる。萼筒は釣鐘形で長さ3〜5mm、萼裂片は5個。花柄は長さ6〜15mm。
     果実(液果)は球形で径5〜8mm、黒熟する。

  • 分布・生育地 :
     九州(奄美大島以南)〜沖縄 (国外:台湾、中国南部、ベトナム)
     常緑樹林内

  • 花期 :  4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2007年4月28日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花    同  上
     下・果実(未熟) 2017年11月7日  沖縄県国頭郡

  • 撮影記 :
     前日夜の大雨で沢が増水したため予定を変更し、川沿いの登山道をゆっくり歩くことにした。
     いつもは急ぎ足で歩くコースであるが、上下を見回しながらいくと、変わった花が目に入った。
     萎れかけのように花被片が反り返った花で、名前もわからなかったがひとまず撮影した。
     他にも普段は見たことのない花がいくつかあり、思いがけない収穫のある1日となった。
     時期のせいもあるだろうが、時間を気にせずゆっくり観察すると、気づかない自然が沢山あることに反省させられた。

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花

果実(未熟果)