フナバラソウ(舟腹草)

Cynanchum atratum


フナバラソウ1

  • 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
     注.APG分類ではキョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、カモメヅル属(Vincetoxicum)、学名(V. atratum)

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの多年草。
     茎は直立し、全体に密に毛がある。
     葉は対生、楕円形〜卵形で長さ6〜14cm、幅3〜7cm。先は急に尖るかやや円頭、基部は円形で全縁。裏面に著しく脈が浮き出る。葉柄は長さ8〜12mm。
     花は上部の葉腋からやや短い花序を出し、やや密に花をつけ、花冠は濃褐紫色〜黄褐色で5裂し、径1.5〜2.5cm。副花冠は楕円形、内面は無毛、外面は短毛がある。花柄は長さ5〜10mm。
     果実(袋果)は広披針形、長さ7〜8cm、密に毛がある。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     山野の草地

  • 花期 :   6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1998年6月28日  青森県青森市
     中上・全体2 1995年6月10日  東京都高尾山
     中中・全体3 2018年6月16日  長崎県平戸島
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     緑一色の草地で、やや草丈が高く濃い褐紫色の花をつける本種は、遠くからでも目に付く。
     神戸の山あいの草地で初めて見かけた時は、図鑑のやや稀との記述を覚えていただけに興奮した。
     全国的にも絶滅危惧種U類(VU)とされるが、その後も東京近郊の山や東北の海岸の草地など所々で見かけた。
     和名の舟腹草は果実(袋果)の形に由来しているとのことである。

  • 葉(表)1

    葉(表)2

    葉(裏)

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花1

花2