リュウキュウガシワ(琉球柏)

Cynanchum liukiuense


リュウキュウガシワ1


  • 科名・属名 : ガガイモ科 カモメヅル属
     注.APG分類ではキョウチクトウ科(APOCYNACEAE)、イケマ属(Cynanchum)、以下学名変わらず

  • 特徴 :
     茎の長さ数メートルになるつる草で多年草。
     茎は無毛で、やや粉白色を帯びる。
     葉は対生、葉身は卵形〜卵状楕円形で、長さ5〜9cm、幅2.5〜6cm。先は鈍形、基部は心形〜やや心形、縁は全縁。質はやや厚く、無毛。葉柄は1〜2cm。基部に1対の小型の葉状の托葉がある。
     花は葉腋から出た2cm程度の柄の先に、集散花序となる。花柄は長さ2〜5mm。花冠は5深裂し、褐色〜紫褐色で、径約7mm、副花冠は膜質で黄色、雄しべより長く、長さ約2.5mm。
     果実(袋果)は披針状長楕円形で、長さ約7cm、幅2〜4cm。種子は扁平で、長さ約1cm、幅約7mm、先に白い冠毛がある。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(宮古・八重山諸島) (国外:フィリピン)
     山野の草地、林縁

  • 花期 :    一年中?(図鑑では6月)

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2007年3月21日  沖縄県石垣島
     中上・全体2 2011年5月23日  沖縄県西表島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2006年8月5日  沖縄県宮古島
     左下・果実 2007年4月27日  沖縄県石垣島
     右下・葉 2021年3月15日  沖縄県宮古島

  • 撮影記 :
     真夏の宮古島の草地でこの花を見つけたとき、ガガイモ科ということはわかったものの、名前の特定には至らなかった。
     南方の植物を調べていくうち、この花の写真に出会い、やっと名前が判明した。「琉球植物誌」にも記載があるのだが、写真や図版などの分かりやすいものがないと、記述だけではどうにも判断しかねる。
     その後、冬にも花を見つけ、春には花も実も同時に見られた。果実(袋果)の大きいことにはびっくりした。ただ、花は一年中咲いている?のかもしれない。
     普通は草地や低木の上に伸びていることが多いが、時に中上の写真のように樹上からぶら下がっていることもある。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
リュウキュウガシワ2

花

果実(袋果)