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- 科名・属名 : ガンコウラン科 ガンコウラン属
注.APG分類では、ツツジ科(ERICACEAE)、属名以下学名変わらず
- 特徴 :
高さ10〜20cmの常緑小低木。
茎は細く地を這い、多くの枝に分かれ、密に葉をつけてマット状になる。
葉は互生、葉身は線形、長さ4〜7mm、幅0.7〜1mm。質は革質。
花は雌雄異株、枝の上部に葉腋に1個つく。花被片は6個あるが、萼片と花被片の区別は不明瞭。雄花は4個の苞に包まれ、3個の花弁と3個の萼片があり、花弁はさじ形、萼片は広楕円形で、長さ約2.5mm、紫黒色。雄しべは3個、花糸は長さ約7.5mmで花の外に突き出し、葯に突起はない。雌花は4個の苞に包まれ、3個の花弁と3個の萼片があり、花弁は線状長楕円形、萼片は楕円形で、長さ約2mm。雄しべは退化している。子房は上位、6〜9室あり、花柱が花の外に突き出す。
果実は球形、液質で黒色、径6〜10mm、6〜9個の核がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部地方以北) (国外:朝鮮、中国(東北部)、ロシア(千島列島、カムチャッカ半島、サハリン、シベリア(東部)) 亜高山〜高山帯の礫地やハイマツの林縁、北海道の道東では高層湿原、海岸
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体(雄株) 2010年5月22日 北海道礼文島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花(雄花) 同 上 左下・果実 1984年7月24日 同 上 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2025年7月8日 福島県吾妻山
- 撮影記 :
礫地などにマット状に広がる常緑の小低木で、一見すると草本のように見える。
花期は早くこの時期に訪れても他に見られる花はほとんどないため、花を撮影するために訪れることは難しく、夏山シーズンだと果実しか見ることができない。
花期の早いある花を撮影に訪れた礼文島で、やっと花の咲いているのを見ることができた。
以前はガンコウラン科に分類されていたが、APG分類ではツツジ科に属するとされた。

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