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- 科名・属名 : ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
注.APG分類では、オオバコ科(PLANTAGINACEAE)
- 特徴 :
草丈15〜30cmの多年草。
根茎は細く長く這い、茎は斜上し、円柱形で白い軟毛がある。
葉は下部では対生、上部では互生する。葉身は線形〜線状狭披針形、長さ1.5〜4cm、幅2〜9mm。先は鋭頭、基部は鋭形で葉柄につながり、縁には3〜6対の鋭鋸歯があり、両面無毛。葉柄は長さ3〜10mm。
花は枝先に長さ4〜10cmの穂状の総状花序となって多数つき、花冠は車状で青紫色、長さ約5mm、径約6mm、先は4深裂する。花筒は長さ約1mm、向軸側裂片は卵状長楕円形でほぼ鋭頭、長さ約4mm、幅約2.5mm。他の3片は長楕円形で幅がやや狭い。花序軸、花柄には短軟毛がある。雄しべは長さ6〜7mm、花冠より長い。
果実(刮ハ)は卵状楕円形でやや扁平、長さ約3mm。
- 分布・生育地 :
本州(島根県) (国外:日本固有) 川岸の岩場
- 花期 : 9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2018年8月25日 島根県 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
立っているだけで汗が吹き出る残暑厳しい夏の終わり、歩く人もあまりない荒れた山道を登る。汗が目一杯吹き出る。
やっと登りついた急な岩場、薄青紫の満開の花が出迎えてくれると思っていたら、どこを見渡しても花の姿はない。
危険な岩場をあちこち探したが蕾の株ばかり、やっとわずかに開花している株を見つけたがあまりパッとしない。
前年は同時期に来て満開だったようだが、今年は雨が少ないのと前年がよく咲いたことから、遅れているうえに開花株も少ないようだ。
年により花の咲き方が大きく異なるのはシャクナゲ類が有名だが、他の花でも大なり小なりその傾向があり、よく咲いていたと聞いて翌年出かけるとがっかるすることが多い。
トラノオの花はよく似た仲間が多いが、この花は、根茎が細く長く這い、茎は細く斜上し、明らかに葉柄があることが異なるとされ、島根県の特産種のようだ。
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