トウテイラン(洞庭藍(蘭))

Pseudolysimachion ornatum


トウテイラン1


  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ルリトラノオ属
     注.APG分類ではオオバコ科(PLANTAGINACEAE)、クワガタソウ属(Veronica)、学名(V. ornata)

  • 特徴 :
     草丈50〜60cmの多年草。
     茎や葉は白い綿毛に覆われ、全体に緑白色に見える。
     葉は対生、葉身は倒狭卵形〜披針形、長さ5〜10cm、幅1〜2.5cm。先はやや尖り、基部は次第に細まって葉柄がなく、縁には少数の先が低くて鈍い鋸歯がある。
     花は茎の先に穂状の花序を出し、密に花をつける。花柄はごく短い。花冠は上部が皿形に広く開いた唇形で先は4裂し、青紫色で、長さ5〜6mm、筒部は長さ2〜2.5mm。雄しべは2個。萼は全体が密に白い綿毛で覆われ、4深裂し、裂片は長楕円形で先は鈍い。
     果実(刮ハ)は球形で先がへこみ、長さ約4mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(京都、兵庫、鳥取県の日本海側)、隠岐島 (国外:日本固有)
     海岸

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 1987年8月30日  京都府熊野郡
    中・全体2、以下全て    同  上
    (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     全体に綿毛があることから青白っぽく見え、美しい花である。
     和名の由来は、花の色が中国の景勝地として名高い洞庭湖の水の色のように美しいと言うことからつけられている。
     京都から鳥取にかけての日本海側の海岸に見られ、特に隠岐島の群落は有名である。
     真夏の1日、京都府の日本海側、海岸の松林の中に点々と咲いているのを撮影した。
     じっとしているだけでも汗が噴き出る暑い日だったが、美しい花に出会えて満足の1日だった。

  • 葉

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トウテイラン2

花序