ヤマウツボ(山靫)

Lathraea japonica


ヤマウツボ1


  • 科名・属名 : ゴマノハグサ科 ヤマウツボ属
     注.APG分類ではハマウツボ科、学名(OROBANCHACEAE)、属名以下学名変わらず

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの寄生植物。
     全体が白色でやや褐紫色を帯び、茎はほぼ無毛。
     葉は鱗片状で心形、上部のものは大きく、長さ5〜10mm。内部には空所があり、表面には腺毛が生える。
     花は直立した花茎の先に総状花序になって多数つく。花冠は白色でわずかに紅紫色を帯び、筒状で先は唇形、長さ約1.2cm。上唇は左右にたたまれてやや兜状になり、先は切形、下唇の2倍長、下唇は3裂し、上唇を外側から包む。雄しべは4個、下側2個がやや長い。萼は白色で腺毛が散生し、花期で長さ約6mm、果期には10mmになる。
     果実(刮ハ)は倒卵形で尖り、長さ5mm、幅3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(宮城県以西)〜九州 (国外:韓国(鬱陵島)、中国)
     やや湿り気のある落葉樹林下

  • 花期 :  4〜7月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 1995年5月3日  埼玉県武甲山
    中上・全体2 2015年4月18日  熊本県菊池市
    (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
    中下・花1 2014年5月12日  東京都青梅市
    下・蕾 2014年5月3日  大分県別府市

  • 撮影記 :
     初夏の頃、ブナなどの落葉樹林の林下で棒状の太い花茎を伸ばし、花か蕾かよくわからない白っぽい筒状唇形の花をつける。
     花が終わっても筒状の花が落ちるだけで太い花茎は残るため、近寄ってみないと咲いているかどうかわからない。
     高尾山にもあり、ここでは4月の中旬頃咲いているのを見かけた。

  • 同じ科の仲間の花
ヤマウツボ2

花

蕾