カンザブロウノキ(勘三郎の木)

Symplocos theophrastiifolia


カンザブロウノキ1


  • 科名・属名 : ハイノキ科 ハイノキ属

  • 特徴 :
     高さ10〜15mの常緑小高木。
     幹は灰白色で滑らか。
     葉は互生、葉身は狭長楕円形〜長楕円形、長さ10〜16cm、幅3〜6cm。先は次第に尖り、基部はくさび形、縁には低い鋸歯がある。質は革質で表面に光沢があり、裏面は淡緑色で、中肋は隆起するが、側脈は細くてほとんど隆起せず、両面無毛。葉柄は長さ7〜13mm、無毛。
     花は上部の葉腋に長さ3〜5cmの穂状花序を出し、多数の花をつける。花序はしばしば基部で分枝し、密に褐色の毛がある。花は白色、径7〜8mm。花冠は5深裂する。雄しべは多数、花冠より長い。雌しべは1個、花柱は細く、柱頭は頭状で小さい。萼は筒状で5裂する。
     果実(核果)は球形、長さ5〜6mm、先端に萼片が残り、翌年秋〜冬に暗紫色〜黒紫色に熟す。種子は壺形で口部が括れ、長さ4〜5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(静岡県以西)〜沖縄 (国外:中国、台湾)
     山地の照葉樹林

  • 花期 : 8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 2025年8月17日  静岡県藤枝市
    中上・全体2〜中下・花    同  上
    (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
    左下・果実(未熟果) 2023年8月23日    同  上
    右上・葉(表) 2025年8月17日    同  上
    右中・葉(裏) 2023年8月5日    同  上
    右下・幹 2025年8月17日    同  上

  • 撮影記 :
     藤枝市の神社の社叢に北限のこの花が分布していると知り、花期と思われる8月初めに訪れた。
     思ったより簡単に見つかったが、花はまだ蕾で花期は2週間くらい後と思われたので8月末に再訪したところ、花はもう完全に終わっていた。
     翌年、前年より1週間ほど早い時期に訪れたが今度も花は終わっていた。
     この樹を見つけから3年目、今年こそと今度は8月9日に訪れたがまだ固い蕾で、蕾の様子からみて10日後位と思ったが、ひよっとしてと思いその1週間後に訪れた。
     まだ花は早いかなと思っていたが花はもう終盤、何とかギリギリ間に合った感じだった。暑い時期の花期を推定するのは本当に難しい。
     この年の秋、熟した実が写せないかと訪れると、何と樹を伐採している最中だった。現場にいた人に聞くと前年の台風の際倒木で神社の屋根が壊されたため周りの木を切っていること。理由はわかったが、北限のこの花がもう見られないかと思うとやり切れない気持ちになった。

  • 葉(表)

    葉(裏)

    幹

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カンザブロウノキ2

花序

花

果実(未熟果)(核果)