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- 科名・属名 : イチヤクソウ科 イチヤクソウ属
注.APG分類では、ツツジ科(ERICACEAE)、学名(P. japonica var. japonica)
- 特徴 :
草丈15〜25cmの多年草。
葉は常緑で根際に集まってつき、葉身は卵状楕円形〜広楕円形、長さ3〜6cm、幅2〜4cm。先は鈍く、基部は鈍形〜やや尖って少し柄の方に流れ、縁には細かい鋸歯がある。葉柄は太く、長さ2.5〜5cm。
花は花茎の先に3〜10個つく。花茎には鱗片葉がないか、1個の披針形の尖った鱗片葉がある。花冠は白色で、直径約1.3cm。花柱は大きく湾曲し、長さ5〜7mm。苞は狭披針形、先は次第に尖る。萼は5裂して基部が合着し、裂片は披針形で尖り、長さ3〜5mm。幅1.2〜1.5mm。
果実(刮ハ)は扁球形、径6〜7mm。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部)) 低山の林下
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1985年6月29日 茨城県那珂郡 中・全体2 2007年7月22日 長野県北佐久郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2021年5月31日 岐阜県多治見市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
利尿、止血、消炎などに用いられることから一薬草と呼ばれている。
この仲間は10種ちかくあるが、低地の林下に生えるイチヤクソウ属の花はこれしかないので、間違えることはない。
立派な葉があるにもかかわらず、腐生菌と共生しており、落ち葉の厚く積もったような場所で見られる。
和名のイチヤク(一薬)は、花期に全草の乾かしたものを民間薬として用いられたことからつけられている。
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