- 科名・属名 ： イワタバコ科 イワタバコ属
注．ＡＰＧ分類では、学名(C. ramondioides var. ramondioides) - 特徴 ：
草丈１０〜３０ｃｍの多年草。
根茎に褐色の長毛ががるが、しれ以外は無毛。
葉は普通根元に翼のある大きな葉を１〜２個つけ、時に更に小さい葉のつくこともある。葉身は楕円状倒卵形で、長さ１０〜３０ｃｍ、幅５〜１５ｃｍ。先は尖り、下部は円形または柄の方に次第に狭まり、縁には不揃いの鋸歯がある。質は膜質まれに紙質、表面の脈はへこみシワがあるように見える。葉柄は長さ３〜１０ｃｍ、翼がある。
花は葉腋から１０〜３０ｃｍの花茎を伸ばし、やや散状状の集散花序に２〜３０個の花をつける。苞は狭披針形、長さ２〜７ｍｍ、花柄は長さ８〜１５ｍｍ。花冠は放射相称の車形で皿状に開いて先は５裂し、径１．５〜２ｃｍ、紅紫色〜紫色で、基部は白色地に黄橙色の円形の斑紋が梅鉢形に並び、裂片は三角状卵形で先は尖り、長さは筒部とほぼ同長。雄しべは５個、花の中心部で集約し、葯は黄褐色。萼は５深裂し、裂片は狭披針形で尖り、長さ４〜６ｍｍ。
果実（刮ﾊ）は広披針形で長さ１０〜１３ｍｍ、幅２〜３ｍｍ、残存する萼の１．５〜２倍の長さ。 - 分布・生育地 ：
本州（岩手・秋田県以南）〜九州 （国外：日本固有）
日陰の岩壁 - 花期 ： ６〜８月
- 撮影月日・場所 ：
上・全体１ 2004年9月11日 和歌山県東牟婁郡
中上・全体２ 1989年8月4日 静岡県磐田郡
(上、中上は拡大写真あり、写真をクリック）
中下・花 2014年8月8日 東京都奥多摩
左下・果実(刮ﾊ)、右上・葉 同 上 - 撮影記 ：
日陰の湿った岩壁で「タバコ」の葉によく似た大きな葉を見つけたら、本種の可能性が高いだろう。
花は、盛夏の頃に紅紫色の星型の花を咲かせる。
「タバコ」といえば、最近は健康に悪いということで消費が年々減少し、また輸入の原料葉も多く畑で「タバコ」が栽培されている情景を見ることも少なくなった。
私の実家もかって「タバコ」を作っており、夏に掻きとった葉を太陽光で乾燥させるのだが、雨が大敵で夕立になると家族総出で取り込んだものだった。
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