- 科名・属名
: キク科 シオン属
- 特徴
: 長さ40〜80cmの2年草。茎は基部からよく分枝して四方に地を這って広がり、多少毛がある。
根出葉は花時には枯れるが、さじ形で、長さ3〜6cm、幅1〜1.5cm。質は厚く、先は円くて基部は次第に狭くなって葉柄となり、両面にやや毛がある。
頭花は這った枝の先が立ち上がって先に1個つき、淡紫色で径3〜4cm。総苞は長さ7mm、総苞片は狭いさじ形で厚い。
- 分布・生育地
: 本州(富山県以西の日本海側)〜九州 海岸の砂地、岩場
- 花期
: 8〜11月
- 撮影場所・月日
: 1989年9月15日 京都府熊野郡 アップ 同 左
- 撮影記
:
クロマツ林を抜け砂浜の海岸に出る。どんより曇った空は今にも泣き出しそう。砂に足を取られながら進むと、茎を四方に広げ、砂に張り付かんばかりに咲く青紫色のこの花が見つかった。図鑑を見てイメージしていた姿そのものだった。
早速撮影に取り掛かる。すると一層暗くなった空から突然の稲光、ゴロゴロという雷鳴もかなり近い。海岸の砂浜で金属製のカメラや三脚を構えているのは雷を呼んでいるようなものだ。
それでも撮らずには帰れない。急いで2〜3カット写し、一目散に遠くに見える建物に向かって走った。大粒の雨も降りだしたが、傘やカッパを取り出す余裕もない。ずぶ濡れになりながらやっと軒下に駆け込んだ。
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