- 科名・属名 ： キク科 アザミ属
- 特徴 ：
草丈１〜２ｍの多年草。
茎は斜上、上部でよく分枝し、枝は広角的に伸び、上部に褐色の多細胞毛とクモ毛がある。
根出葉は花時には枯れ、茎葉の葉身は楕円形〜楕円状披針形、長さ２０〜４５ｃｍ、幅６〜１６ｃｍ。縁は粗い鋸歯縁〜羽状に浅裂し、裂片は３〜８対。質は草質、両面とも無毛か裏面にクモ毛が疎らにある。葉柄は短く基部は抱茎しないかまたは無柄で半抱茎し、刺は長さ１〜５ｍｍで鋭い。
頭花は数個〜多数が疎らに総状につき、点頭して咲く。頭花の柄は長さ２〜６ｃｍ。花冠は淡紅紫色、長さ１５〜１６ｍｍ、狭筒部は広筒部よりわずかに長い。総苞は狭筒形〜鐘状筒形、長さ１５〜１６ｍｍ、径６〜１０ｍｍ、淡い紫褐色を帯びた緑色〜赤褐色で無毛。総苞片は１１〜１２列、下半部は圧着し、上半部は長くまたは短く開出〜反曲し、総苞外片は狭卵形で尾状鋭尖頭、長さ２〜８ｍｍで、内片の１／２〜１／５、普通腺体は内片と中片にあり、線形〜披針形で粘る。
果実（痩果）は長さ４〜５ｍｍ、わら色。冠毛は長さ１２〜１４ｍｍ。 - 分布・生育地 ：
本州（岩手・秋田・宮城県） （国外：日本固有）
山地の夏緑林の林縁、林間の草地 - 花期 ： ８〜１０月
- 撮影月日・場所 ：
上・全体１ 2023年9月18日 宮城県仙台市
中上・全体２、以下全て 同 上
(上、中上は拡大写真あり、写真をクリック） - 撮影記 ：
あるトウヒレンを探しに訪れた仙台市北部の山、登山口に車を止めると駐車場の周りの林縁にアザミが咲いていた。
アザミが細かく分けられてからというもの、総苞の形や大きさ、総苞片の列や形、開出は反曲の度合、粘りの有無、葉の形や抱茎の様子など同定の基準はいくつかあるが、正直言ってよく分からない。
ひとまず同定できる総苞や葉などを撮影し、帰ってからアザミに詳しい花仲間に同定してもらったところ本種とのことだった。
ただ、改訂新版「日本の野生植物５」では分布域に宮城県は含まれていないので、別種の可能性もある。
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