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- 科名・属名 : キク科 アザミ属
- 特徴 :
草丈1〜2mの多年草。
茎は直立し、上部で分枝、枝は鋭角的に伸びるかまたはほとんど伸びない。
根出葉は花時には枯れ、狭卵形〜披針形、長さ15〜40cm、幅5〜13cm。先はやや尖り、基部は短い葉柄があって茎を抱かず、縁は全縁〜粗い鋸歯縁。質は厚く、革質で光沢があり、両面無毛、刺は長さ0.5〜2mm。
花は穂状〜散房状または塊状に数個つき、花は紅紫色、花冠は長さ14〜19mm、狭筒部は広筒部より長いか同長。総苞は筒形〜狭鐘形、長さ13〜18mm、径6〜10mm、赤紫褐色でまばらにクモ毛がある。総苞片は11〜12列、圧着し先端部のみ少し開出〜反曲し、縁に膜状部がある。総苞外片は卵形、内片の1/5以下、腺体はあるがほとんど粘らないことが多い。花柄は長さ(0-)0.5〜1.5cm。
痩果は長さ4mm、白褐色、冠毛は長さ10〜16mm。
- 分布・生育地 :
本州(福島県) (国外:日本固有) 海岸
- 花期 :
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年10月9日 福島県いわき市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
福島県の浜通りを訪れたのは、大震災後は初めてだった。JR常磐線もまだ途中まで、窓の外を眺めると、海側は家もなくだだっ広い空地が広がっているだけだが、線路の山手側は古い民家と新しい住宅が混在していた。
津波の影響で海側の住宅は流されたのだろう、線路を境にまるで光景が異なることに驚かされると同時に、多くの人命が失われたことに言葉はなかった。
このアザミも前からその存在は知っていたが、海岸に生えるため津波で流されただろうとあきらめていたら、まだ残っている場所があると聞き訪れた。
海岸近くの崖下に他の草に埋もれるようにこのアザミが咲いていた。
葉が厚くて光沢があり、両面無毛で基部は茎を抱かないという点のほか、総苞外片は卵形で粘らないなどの特徴があるとされる。/li>
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