ヒレアザミ(鰭薊)

Carduus crispus


ヒレアザミ

  • 科名・属名 : キク科 ヒレアザミ属

  • 特徴 :
     草丈70〜100cmの2年草。帰化。
     茎には葉が沿下して幅広い翼となり、翼の縁には歯牙があり、先は刺になる。
     葉は互生し、下部の葉は披針形で、長さ5〜20cm。不規則に羽状に中〜深裂し、縁に多くの刺がある。裏面は初め白いくも毛がある。
     頭花は枝先数個集まってつき、紅紫色で径2〜2.5cm。総苞は鐘形または半球形で、長さ約2cm、総苞片は7〜8列、外片と中片は反り返る。
     花の白いものがあり、
     シロバナヒレアザミ(f. albus)(下左の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     帰化(ユーラシア原産)本州〜九州 (国外:世界の温帯域に広く帰化)
     道端、畑等

  • 花期 :  5〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     1993年6月13日 長野県松本市
     (上と下左は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花 2016年5月28日  広島県神石郡
     中下・葉、右上・茎    同  上
     下左・白花    同  上

  • 撮影記 :
     アザミと和名が付けられているが、アザミ属の仲間ではなくヒレアザミ属という違う属の花である。
     茎のヒレ(翼)にも葉にもある刺が極端に目立つアザミで、しかもその刺の感じが何となく日本的でないと感じるのは、帰化種に対する差別意識だろうか。
     彼女(彼)らからすれば、遠い異国に連れてこられ、周りの環境もわからないまま生きていかねばならず、必死なんだろうが。
     広島県で白い花をつける株を見たが、シロバナヒレアザミ(f. albus)(下左の写真)という品種として学名がつけられている。

  • 茎のヒレ

    同じ科の仲間の花
花

葉

シロバナヒレアザミ