フジアザミ(富士薊)

Cirsium purpuratum


フジアザミ

  • 科名・属名
  • : キク科 アザミ属

  • 特徴

  •  草丈0.5〜1m多年草。
     葉は基部に集まり、根出葉は花時にも枯れず、長楕円形で長さ50〜70cm。全体にクモ毛があって羽状中裂し、刺は著しい。
     頭花は枝先に下向きに咲き、径6.5〜8.5〜(10)cm。総苞は偏球形で、総苞片は10列、紫色で無毛、比較的幅が広く反り返って縁に刺がある。

  • 分布・生育地

  •  本州(関東〜中部地方) 山中のガレ地、川原

  • 花期
  • : 8〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  上・全体 2000年9月15日  長野県諏訪郡
     中・花 2011年10月18日  静岡県浜松市
     下・葉 2011年8月9日  静岡県富士山

  • 撮影記

  •  関東〜中部地方の山地のガレ地や川原など、まだ他の植物が入り込まない時期に大きな花を咲かせる。
     富士山のような新しい火山でも、真っ黒な火山礫地に鋭い刺を持った葉を広げ、総苞片の縁にも刺を持った恐ろしげな花があちこちに見られる。
     「フジアザミ」の名も富士山周辺に多いことから付けられている。
     豪壮な花にもかかわらず分布域が限られていることから、松本清張の短編小説で、この花が分布域ではないところで咲いていたということを殺人事件の謎解きに使った例を読んだことがある。

    同じ科の仲間の花
花

葉