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- 科名・属名 : キク科 アザミ属
- 特徴 :
草丈40〜100cmの多年草。
茎は直立〜斜上し、単純または上部で分枝する。
根出葉と下部の葉は花時には枯れ、中部の茎葉の葉身は楕円状卵形〜狭卵形、羽状に深裂〜中裂し、裂片は6〜8対、長さ10〜30cm。質は革質、葉柄基部は耳状に茎を抱く。
頭花は単生または数個が総状に疎らにつき、長い柄の先に点頭して下向きに咲く。花冠は長さ15〜18mm、淡紅紫色で狭筒部は広筒部より長い。総苞は鐘形〜椀形、径9〜16mm、紫褐色でクモ毛がある。総苞片は6〜7列、草質で斜上〜反曲し、総苞外片は狭卵形で内片とほぼ同長。腺体は総苞内片と中片にあり、披針形で良く発達し、著しく粘る。
果実(痩果)は淡褐色、長さ3.5〜4mm。冠毛は長さ13〜15mm。
- 分布・生育地 :
本州(北アルプス南部、乗鞍岳、木曽御岳、中央アルプス) (国外:日本固有) 高山〜亜高山帯の草原、低木林の林縁
- 花期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年9月22日 長野県木曽郡 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
長野県南部から岐阜県にかけて分布するいくつかのアザミの撮影に出かけたが、前年の台風などの影響で自生地が流されるなど、期待通りの成果をあげられなかった。
他に写せるものはないかと同行の花仲間と相談し、木曽御岳の近く山にこのアザミを求め車を走らせた。
車道の終点は標高も2000mを越え、車を降りると寒さで身がすくむほどだったが、道端の草原に点々とアザミが花をつけていた。
アザミ類は同定が難しいが、この種は葉が羽状深裂〜中裂するほか、総苞が著しく粘るという特徴がある。触ると確かに総苞が粘つき本種と判断できた。
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