コオニタビラコ(小鬼田平子)

Lapsana apogonoides


コオニタビラコ1

  • 科名・属名 : キク科 ヤブタビラコ属

  • 特徴 :
     草丈4〜20cmの2年草。
     茎は多数出て斜上し、初め軟毛があるが、後無毛となる。
     根出葉はロゼット状に広がり、倒披針形〜楕円形、長さ4〜10cm、幅1〜2cm、頭大羽状に深裂する。茎葉は1〜3個と少ない。
     頭花は散房状に数個つき、径約1cm、花が終わると花茎が伸びて長さ1.5〜5cmとなり、下向きとなる。花冠は長さ5〜6.2mm、小花は全て舌状花で黄色、6〜9個ある。総苞外片は小さく、内片は5個ある。
     果実(痩果)は長楕円形でやや扁平、長さ3〜4.5mm、長さの不均一な肋があり、先端に長さ1〜2.5mmの鉤が2個、稀に4個ある。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:韓国(済州島)、中国)
     水田

  • 花期 :   3〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2008年4月12日  東京都八王子市
     中上・全体2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2020年4月7日  神奈川県川崎市
     左下・総苞、右下・根出葉    同  上

  • 撮影記 :
     早春、まだ田起しする前の前年の稲株が残る田に、小さな黄色の花が咲く。
     寒い冬をやっと耐えてきたロゼット状の葉の間から、数センチの花茎を伸ばして咲く小さな花は、注意してみないと気がつかない。
     東京都下、郊外の小さな水田でも、この花を見ることができる。
     春の七草のホトケノザはこの花のことであり、若苗は食べることができる。

  • 根出葉

    同じ科の仲間の花
コオニタビラコ2

頭花

総苞