コヤブタバコ(小藪煙草)

Carpesium cernuum


コヤブタバコ

  • 科名・属名 : キク科 ガンクビソウ属

  • 特徴 :
     草丈50〜100cmの多年草。
     茎はよく分枝し、下部には白い軟毛が密生する。
     根出葉は花時には枯れ、下部の葉はさじ状長楕円形、長さ9〜25cm、幅4〜5cm。先は鋭頭、基部はくさび形で翼のある葉柄に流れ、縁には不揃いの細かい鋸歯がある。質は柔らかく、両面に白い軟毛が生える。上部の茎葉は次第に小さくなる。
     頭花は枝先に1個下向きに点頭してつく。基部には線状披針形で長さ2〜4cmの苞葉が多数ある。総苞は半球形、長さ7〜8mm、径1.5〜1.8cm。総苞外片は鈍頭、先は葉状でやや反曲し、内片は鋭頭。花冠は緑白色で周辺部のものは糸状、長さ約1.5mm、両端が狭まる。中心部の花冠は長さ約2.5mm、下部の1mmは狭筒となる。
     果実(痩果)は円柱形、長さ4.5〜5mm。

  • 分布・生育地 :
     本州〜沖縄 (国外:東、東南アジア〜インド(東北部)〜東ヨーロッパ)
     山野の林下、林縁

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2003年9月28日  高知県幡多郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花 2007年9月24日  栃木県下都賀郡

  • 撮影記 :
     一見オオガンクビソウに似た扁球形の花をつける。
     ただ、直径3cm程度もあるオオガンクビソウに比べ、直径は1.5〜2cmと小振りだ。それでも、ガンクビソウの花と比べるとかなり大きい。
     ヤブタバコの花は、どれも林縁などに多く、花も似た感じが多いので、同定するためには、花の形や花のすぐ下にある葉状の苞、葉の形などをチェックしておく必要がある。

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花