ノブキ(野蕗)

Adenocaulon himalaicum


ノブキ

  • 科名・属名
  • : キク科 ノブキ属

  • 特徴

  •  草丈60〜100cmの多年草。
     茎は上部で枝を分け、有柄の腺体がある。
     葉は互生して茎の下部に集まり、三角状心形で、長さ7〜13cm、幅11〜22xm。葉裏には白い綿毛があり、葉柄は長さ10〜20cmで、翼がある。
     頭花は小さく円錐花序につき、総苞は半球形で長さ2.5mm、幅5mm。花冠は筒状で縁に白色の雌花があり、内側に不稔の両性花がある。
     そう果は倒狭卵状で、柄のある腺体がつき、冠毛はない。

  • 分布・生育地

  •  北海道〜九州  山地の木陰

  • 花期
  • : 8〜10月

  • 撮影月日・場所

  •  1987年9月20日 京都府鞍馬山
     中・花 2012年9月27日 東京都南高尾
     下左・痩果 2004年9月20日 東京都高尾山
     下右・葉 2012年9月27日 東京都南高尾

  • 撮影記

  •  フキは春咲くが、フキによく似た葉を持つこの花は夏の終わりから秋にかけて花が見られる。フキとの違いは葉柄に翼があることである。
     花後のそう果はこん棒状で、腺毛があるため粘つき、通りがかった動物などについて分布を広げるようになっている。
     秋はマメ科やキク科など、粘性や鉤のある果実が多く、ちょっと草むらに入るとあとで苦労する破目になる。それに比べれば、付着しても簡単に取れるこの果実など可愛いものだ。

    葉

    同じ科の仲間の花
花

痩果