|
- 科名・属名 : キク科 フクオウソウ属
注.APG分類では、フクオウソウ属の学名は(Nabalus)、属小名変わらず
- 特徴 :
草丈80〜150cmの多年草。
茎は普通花序以外は分せず、毛が多い。
葉は下部のものは花時には枯れ、茎葉は三角状で時に頭大羽状に分裂し、長さ8〜12cm、幅6〜13cm。裏面脈上にしばしば開出する粗い柄Kが散生する。葉柄は長く、長さ6〜16cm、翼がある。
頭花は円錐花序となり、多数つく。頭花は淡黄色、径3.5〜4cm。小花は26〜29個つき、花冠は長さ16〜19mm。総苞は太く、長さ12〜14mm、ほとんど無毛。内片は12〜13個、外片は2列、披針形で鈍頭、長さ3.5〜7mm。
果実(痩果)は円柱形かやや扁平、長さ8〜9mm。冠毛は白褐色で、痩果と同長。
- 分布・生育地 :
本州(近畿地方以北) (国外:日本固有) 山中の湿地
- 花期 : 9〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1994年10月15日 茨城県西茨城郡 中1・全体2 同 上 中2・全体3 2023年10月24日 東京都八王子市 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・花序、以下全て(左下・冠毛除く) 同 上 左下・冠毛 2023年11月22日 同 上
- 撮影記 :
湿地に足を踏み入れると、すぐに長靴の中ほどまで沈み込んだ。「まずい」と思ったがそれ以上は沈まない。泥の中に倒れないようバランスをとりながら一歩一歩奥へ分け入る。
葦の陰に目的のミコシギクが今を盛りと咲いていて、胸をなでおろす。他にもないかなとさらに奥に進むと、思いがけずこの花が咲いていた。
秋に山間の湿地に咲く花で、生育できる場所が年々少なくなっているため、希少種となっている花だ。
予想外の収穫に大喜びし思う存分撮影する。湿地を出て一息ついて全身を見回すと、どこで付いたのか泥はねがズボンのみならずシャツにも付いていた。
かなり稀な花であるが、多摩丘陵の谷地にもわずかながら自生地があり、総苞や葉など細部はそこで撮影した。
同じ科の仲間の花
|