サマニヨモギ(様似蓬)

Artemisia arctica var. sachalinensis


サマニヨモギ

  • 科名・属名
  • : キク科 ヨモギ属

  • 特徴

  •  草丈20〜50cmの多年草。
     茎は叢生し、花をつけない短い茎の先にロゼット状に葉をつける。
     ロゼット葉は、葉柄も含め長さ6〜12cm。2回羽状深裂し、裂片は線形。初め両面に白色の長軟毛があるが、茎とともに後にほとんど無毛となる。
     頭花は総状〜複総状花序に10個程度つき、径約1cm、下向きに咲く。総苞片は3列、外片は卵形、縁は透明膜質で黄色。

  • 分布・生育地

  •  北海道、本州(岩手県)  高山の礫地

  • 花期
  • :  7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  1980年7月27日  北海道大雪山
     中・花序 1992年8月22日    同  上
     下・総苞 2014年8月19日  岩手県早池峰山

  • 撮影記

  •  大雪山の上部は黒い岩礫の平原が広がり、天気のいい日は所々に残る雪田の白、空の青とのコントラストが素晴らしい。
     こんな日に初めてこの山を訪れた登山者は、スケールの大きさに虜になってしまう。
     しかし、一旦天気が崩れると、平原は目印がなくなって迷いやすく、また夏でも凍死者が出るほどの寒さだ。
     夏の終わり、そんな悪天候の日に遭遇したが、濃い霧の中この花が露を一杯つけて咲き残っているのが印象的だった。

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花序

総苞