サワアザミ(沢薊)

Cirsium yezoense


サワアザミ1


  • 科名・属名 : キク科 アザミ属

  • 特徴 :
     草丈1〜2(〜3)mの多年草。
     茎は斜上し、上部で分枝するが枝はあまり伸びない。
     根出葉は花びは枯れ、下部の茎葉の葉身は卵形〜楕円形、長さ30〜65cm、幅30cm。羽状に浅〜中裂し、羽片は4〜6対。質は肉質で柔らかく、粉白色を帯びた緑色で刺は弱い。
     頭花は数個が総状に疎らにつくか塊状につき、点頭〜やや下向きに咲く。両性小花の花冠は淡紅紫色、雌性小花の花冠は濃紅紫色、長さ20〜22mm、狭筒部は10〜20mm。総苞は椀形、径14〜20mm、灰緑色でくも毛がある。総苞片は8〜9列で斜開し、外片は狭卵形で先は尾状に長く伸び、内片の半分の長さ、中片にまばらに刺があり、粘らない。頭花の直下には、頭花と同長かそれより長い4〜6個の苞葉がある。
     果実(痩果)は長さ約4mm、褐色。冠毛は長さ16〜19mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)、本州(東北〜近畿(滋賀県)以北の日本海側) (国外:日本固有)
     山地の沢沿い

  • 花期 :   9〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2012年9月9日  長野県戸隠高原
     中上・全体2 2014年8月30日  石川県白山山麓
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1 2012年9月9日  長野県戸隠高原
     左下・花2 2014年8月30日  石川県白山山麓
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     日本海側に分布しているこのアザミ、色々調べて長野県の北部にもあることを知り、9月初め撮影に出かけた。
     夏休みも過ぎているので人も少ないだろうと思っていたが、残暑の厳しいことや休日とあって、かなりの観光客が見られた。
     そんな喧騒を逃れて入り込んだ沢に2mを超える大形のこのアザミが咲いていた。
     早々に目的を果たしたので山に登ってみようとしたものの、急な登山道ですぐに息が上がってしまった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
サワアザミ2

花(総苞)1

花(総苞)2