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- 科名・属名 : キク科 アザミ属
- 特徴 :
草丈(10)30〜100cmの多年草。
茎はほぼ直立し、単純か上部で数回分枝、稜があり、クモ毛を密生する。
根出葉は花時にも枯れず、葉身は長楕円形〜狭卵形、長さ10〜50cm、幅4〜10cm。羽状に深裂〜中裂し、裂片は10〜13対、基部は翼状になって茎を抱き、長さ2〜8mmの刺がある。質は厚く光沢があり、表面に白毛、裏面にクモ毛と白色の多細胞毛があり、時に裏面脈上に長毛がある。茎葉は披針状楕円形〜披針形で漸次小さくなり、羽状深裂する。
頭花は枝先に直立〜斜上してつき、単生か3〜6個が散房状に密集する。頭花の柄は長さ5〜10(−15)cm。花冠は長さ18〜22mm、わずかに黄色を帯びた白色、狭筒部は明らかに広筒部より長い。総苞は球形〜椀形、長さ15〜20mm、径18〜32mm、緑色でわずかにクモ毛がある。総苞片は11〜12列、圧着し上端はわずかに斜開し、腺体がないため粘らない。
果実(痩果)は長さ約4mm、灰褐色。冠毛は長さ10〜13mm。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島・徳之島)〜沖縄(本島) (国外:日本固有) 海岸近くの岩場、草地
- 花期 : 12〜4月(ほぼ1年中咲く)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年3月6日 沖縄県国頭郡 中上・全体2 2023年5月11日 鹿児島県奄美大島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・総苞 2011年2月20日 沖縄県国頭郡 右上・根出葉 2023年5月11日 鹿児島県奄美大島 右下・葉の刺 同 上
- 撮影記 :
沖縄(本島)や奄美群島にはアザミ類は少なく、見かけるのは白い花を咲かせるこのアザミだ。
海岸近くの岩場や草地などで見られ、旬は冬〜春であるが、数は少ないものの1年中咲いている。
アザミ類の常でこの花も鋭い刺が多く、美しい花でも遠くから眺めるに限る。
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