ウスユキソウ(薄雪草)

Leontopodium japonicum


ウスユキソウ1


  • 科名・属名 : キク科 ウスユキソウ属
     注.APG分類では、学名(L. japonicum var. japonicum)

  • 特徴 :
     草丈25〜50cmの多年草。
     茎は全て有花茎で叢生し、直立して単純または上部で分枝する。
     根出葉は花時にはなく、茎葉は多数つき、葉身は披針形〜狭楕円形、長さ4〜6cm、幅1〜1.5cm。表面は緑色で多少綿毛があり、裏面は綿毛を密生する。無柄で茎を抱かない。
     頭花は茎頂や枝の先に数個、密集してつき、白い綿毛をかぶった苞葉の上に、中央に筒状の雄花、周辺に雌花がつく。総苞は半球形、径約5mm、総苞片は3列。
     果実(痩果)は長楕円形で多少乳頭状の微突起があり、長さ約1mm。冠毛は白色、長さ約3.5mm、先がわずかに膨れる。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:日本固有)
     山地〜亜高山の草原、乾いた岩礫地

  • 花期 :  7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年7月18日  長野県霧ヶ峰
     中上・全体2 1993年8月1日  山梨県大菩薩峠
     中下・全体3 2018年7月20日  長野県美ヶ原
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・頭花1    同  上
     左下・頭花2 2023年7月4日  山梨県八ヶ岳
     右上・葉(表)、右下・葉(裏)    同  上

  • 撮影記 :
     この仲間は白色の苞葉のうえに綿毛が密生する様子を、薄く積もった雪に例え和名がつけられている。
     生育地が限定されていることが多いが、この花だけは北海道から九州まで広く分布している。とはいっても本州以外では限られた山だけしかないようだが。
     エーデルワイスの仲間ではあるものの、30cmを越える株も多く、高山植物らしい可愛さはあまり感じられない。
     しかし、夏から秋にかけての高原で、綿毛に覆われた白一色の花は、温かみを感じさせ何となくホッとさせられる花である。


  • 葉(表)

    葉(裏)

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頭花1

頭花2