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- 科名・属名 : キク科 ツルハグマ属
- 特徴 :
草丈20〜100cmの1年草。
茎は直立、上部でよく分枝し、全体に柔らかい毛が少しある。
葉は互生し、根出葉の葉身は長楕円形、長さ4〜15cm、幅1〜5cm。先は円く、縁は不規則な重鋸歯があり、大型の葉では下部が羽状浅裂〜中裂する。両面に毛があり、特に裏面には柔らかい毛が多い。茎葉は上のほうにいくに従い小さくなる。
花は茎の先や葉腋に数個ずつ総状に集まってつき、全体として大きな円錐花序となる。総苞は鐘筒形、長さ6〜7.5mm、径5〜6.5mm。総苞片は3〜4列、外片は披針形、紫色になり有毛。小花は黄色で長さ3〜4.5mm。
果実(痩果)は長さ約1mm、冠毛は白色で長さ約4mm。
- 分布・生育地 :
九州(トカラ列島以南)〜沖縄 (国外:台湾、中国(南部)、東南アジア〜南アジア、オーストラリア(北部)など 日当たりのいい荒地、道端
- 花期 : 2〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年3月16日 沖縄県西表島 中上・全体2 2006年3月20日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2007年3月16日 同 上 左下・花 2017年4月9日 沖縄県石垣島 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
本州の花見が冬休みとなる12〜2月、南西諸島を訪れると冬とは思えないほど多くの花に出会うことができる。
ほとんどの花が本州では見ることのできない花であるが、道端や荒地などでよく見られる大きて毛深いこの花などは、本土では似た種類がないだけにびっくりする。
初めは何がなんだかわからなかったが、何度か訪れるうちこの花の属するツルハグマ属には幾種類かの仲間があることがわかった。
一部を除いて似た感じのものが多いので、花の付き方、葉の様子、毛などを手がかりに同定するしかない。この花は花がやや密集してつくのが特徴で、最も一般的である。
ただ、感じの少しずつ違う花も多く、ツルハグマ属の雑種もあるのではと、いつも疑心暗鬼にり、同定には悩まされる。
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