ヤマガタトウヒレン(山形塔飛廉)

Sausurea yamagataensis


ヤマガタトウヒレン1


  • 科名・属名 : キク科 トウヒレン属

  • 特徴 :
     草丈20〜130cmの多年草。
     茎は斜上し、上部で1〜3回分枝し、淡緑色で縮毛が密生し、翼がある。茎の上部は頭花の重みでたわむことが多い。
     根出葉は花時には枯れ、下部の茎葉の葉身は狭卵形〜卵形、長さ7〜24cm、幅5〜14cm。先は鋭先頭、基部は心形、粗い鋸歯がある。室は草質、表面は無毛、裏面は灰緑色の縮毛がある。葉柄は長さ7〜18cm、上部に翼がある。上部の茎葉は小型で、葉柄は短いか無柄。
     頭花は3〜6個が散房状に疎らにつくか単生、または2個が塊状につく。花柄は長さ3〜25mm。花冠は長さ13〜14mmで、淡紅紫色。総苞は鐘形、長さ15〜17mm、径6〜9m、緑色で疎らにクモ毛がある。総苞片は11〜12列、外片は狭卵形、長さ5〜6mm、開出〜緩やかに反曲し、鋭尖頭。
     果実(痩果)は長さ4.5〜5.5mm、灰褐色で紫黒色の斑点がある。冠毛は2列、外輪は長さ5〜7mm、内輪は長さ10〜14mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(山形県(村山・山形・上山市)) (国外:日本固有)
     山地の夏緑林の林下

  • 花期 :  9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2023年9月17日  山形県山形市
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     アザミ・トウヒレンの花旅も今日の4ヶ所目、午後も4時頃になると日もやや傾き、林下はやや暗くなり始めている。
     この辺りと林下を探すが見つからない。今日はもう1ヶ所回りたいと思っているので気ばかり焦る。
     すると先行した花仲間から「見つかった」との声がかかりホッとし、近づくと2〜3個花をつけたトウヒレンが目に入った。
     山形県の一部だけに分布していて、葉が草質で卵形、縁が湾入することはなく、総苞が鐘形、外片が開出または緩やかに反曲するなどの特徴がある。

  • 葉

    茎(翼)

    茎(毛)

    同じ科の仲間の花
ヤマガタトウヒレン2

花序

花

総苞