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- 科名・属名 : キク科 コウモリソウ属
注.APG分類では、コウモリソウ属の学名は(Parasenecio)となり、本種の学名は(P. robustus)
- 特徴 :
草丈1〜3mの多年草。
根茎は直立し、よく分枝する。
茎の上部は円錐花序に枝分かれし、縮れた毛が密生する。
根出葉は花時には枯れ、中部の茎葉は三角状ほこ形、長さ25〜35cm、幅30〜40cm。裂片の先は短く尾状に伸び、基部は心形。質はやや革質、表面は白色の軟毛があるか無毛、裏面は軟毛が散生時に密生する。葉柄は長さ9〜13cm、普通翼があり、基部は耳状に茎を抱き、葉鞘は円筒状にならない。
頭花は大きな円錐花序となって多数の花をつけ、白色の6〜9個の小花がある。花柄は長さ3〜5mm、太さ約1mm、褐色の多細胞毛が密生する。花冠は長さ8〜9mm。総苞は狭筒形〜筒形、長さ10〜12mm、総苞片は5〜8個。
果実(痩果)は紡錘形、長さ4.5〜8mm、稜が目立ち、無毛。冠毛は長さ7〜9mm、白色〜汚白色。
- 分布・生育地 :
北海道 (国外:ロシア(サハリン) 深山、原野の沢沿いや湿り気のある林下
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2009年8月21日 北海道札幌市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花、下・葉 同 上
- 撮影記 :
大きいものは2mを越え、その巨大さに圧倒されるこの花。葉柄にはっきりした翼がつき、普通基部は耳状に茎を抱く(ただこの株の抱茎は少ない)。
札幌市西部の渓谷沿いの林道際で撮影したが、この花のピークは盛夏を少し過ぎた頃、かといって秋の花には少し早い時期で意外と花の盛期は短い。
このため、なかなか思い通りの写真が写せず、アップした写真も花期としてはやや遅く、多くの花が茶褐色に変っていた。
以前は本種は、東地方北部〜東北地方にも分布するとされていたが、最近の改訂新版「日本の野生植物5」(平凡社刊)では、北海道だけの分布とされていて、ここでもそれに従った。
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