ヨツバヒヨドリ(四葉鵯)

Eupatorium chinense subsp. sachalinense


ヨツバヒヨドリ1

  • 科名・属名 : キク科 ヒヨドリバナ属
     注.APG分類では、学名(E. glehnii)

  • 特徴 :
     草丈0.7〜1.8mの多年草。
     茎は少数が叢生、直立して下部で分枝しないか上部で短い枝を分け、疎らに曲がった毛がある。
     葉は3〜4個時に6個が輪生するが、上部の節では対生または互生することもあり、葉身は長楕円形〜長楕円状披針形で、長さ7〜20cm、幅1〜4cm。先は鋭く尖り、基部は鋭形、縁には鋭い鋸歯がある。両面に疎らに短毛があり、裏面には普通腺点がある。葉柄は短いかまたはない。
     頭花は茎頂や枝先に円みを帯びた密な散房状につく。小花は5〜6個で淡紅紫色、長さ3.5〜5mm。総苞は長さ約5mm、総苞は長さ4.5〜6mm、総苞片は乾いた膜質、鈍頭〜やや鋭頭で、背面はほとんど無毛。
     果実(痩果)は五角柱状で切頭、長さ2.5〜3mm。冠毛は長さ3〜6mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(宮崎県北部) (国外:サハリン、千島列島(ウルップ島))
     山地の草原、低地の湿地

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2004年7月18日  長野県霧ケ峰
     中上・全体2 1995年8月5日  長野県高峰高原
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2020年8月12日  福島県南会津郡
     左下・花、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     名前のとおり葉が3〜4個輪生するのが特徴で、他のヒヨドリバナ類に比べ、茎が太く分枝しないこともあってがっしりした感じがする。
     本州では1000mを超える山地にあるが、北海道では低地の湿原にも生えている。
     単独で生えていることは少なく、写真のように何本かがまとまって花を咲かせていることが多い。



  • 同じ科の仲間の花
ヨツバヒヨドリ2

花序

花