シマシャジン(島沙参)

Adenophora tashiroi


シマシャジン

  • 科名・属名 :
     キキョウ科 ツリガネニンジン属
     注.APG分類ではサイショウシャジンと同一種の扱い、学名(Adenophora triphylla var. triphylla)

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの多年草。
     茎の基部はしばしば倒伏する。
     葉は互生し、卵形〜広卵形でやや厚く、長さ2〜3cm。縁には鋸歯がある。
     花は茎頂に総状に少数花をつける。花冠は紫色で鐘形。花柱は花冠から突き出ない。

  • 分布・生育地 :
     九州(長崎県島嶼) (国外:朝鮮(済州島))
     海岸近くの斜面、岩場

  • 花期 :  8〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     1993年10月31日  長崎県平戸島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序 1993年10月30日    同  上
     下左・花 2015年11月1日    同  上
     下右・葉    同  上

  • 撮影記 :
     海岸近くの草地に咲き、葉が厚く、密につく特徴を持つ。
     海岸近くに生える植物の葉の厚いのはどの植物も同じで、この花もどこにでもありそうな花である。
     ところが、この花は長崎県の一部の島にしか分布していない貴重な花である。 撮影に訪れた平戸島でも限られた場所でしか見られなかった。
     晩秋の色濃い草原に、そこだけ鮮やかな紫と緑の花は、ひどく場違いな感じがした。  2十数年後、久し振りに訪れたが、道が新しくなっていて、昔あった草原は見つけられず、岩場にわずかに咲く株を見ただけだった。

  • 葉

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花