ツルニンジン(蔓人参)

Codonopsis lanceolata


ツルニンジン1

  • 科名・属名 : キキョウ科 ツルニンジン属
     注.APG分類では、学名(C. lanceolata var. lanceolata)

  • 特徴 :
     つる性で長さ2〜3mになる多年草。
     根は倒卵状紡錘形に太なる。
     葉は互生するが2型あり、主軸の葉は著しく小さく鱗状、側枝の葉は互生するが、3〜4個集まり時に偽輪生する。葉身は長楕円形〜長卵形、長さ2〜10cm。先は尖り、基部はくさび形、縁はほぼ全縁かはっきりしない鋸歯がある。質は薄く、普通無毛で葉裏は粉白色を帯びる。葉柄は短い。
     花は側枝の先から1〜2個下向きに垂れ、花冠は広鐘形、白緑色で内側に紫褐色の斑点があり、長さ25〜30mm。萼裂片は、長さ20〜30mm、先は杯形に5裂する。
     果実(刮ハ)は扁球形、長さ20〜25mm、熟すと上端から胞背裂開する。種子は褐色で光沢がなく、片側に翼がある。
     別名 ジイソブ
     花に紫褐色の斑点のないものがあり、
    ●ミドリツルニンジン(f. emaculata)という。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー)
     山麓や平地の林下

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2006年9月9日  大分県由布市
     中上・全体2 1996年10月6日  神奈川県足柄上郡
     (上、中上、左下は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花    同  上
     中下・萼 2017年10月10日  東京都高尾山
     左下・ミドリツル 2009年8月21日  北海道石狩郡
     右下・葉 2017年10月10日  東京都高尾山

  • 撮影記 :
     神奈川県の草原、クリスマスベルを横に並べたように咲く姿には、正直いって感動した。
     山野に普通にあり、何度もこの花にはお目にかかっているものの、ここまでの姿形のいい株に出会ったことはなく、前から横から何カットも撮影した。
     和名は根が朝鮮人参のように太く、つるになって伸びることから付けられている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ツルニンジン2

花

萼

ミドリツルニンジン