ビロードムラサキ(天鵞絨紫)

Callicarpa kochiana


ビロードムラサキ果実

  • 科名・属名

  •  クマツヅラ科 ムラサキシキブ属

  • 特徴

  •  高さ2〜3mの常緑または落葉低木。
     若枝は径5mm程度と太く、淡黄褐色の羽状分岐した長軟毛が密生する。
     葉は対生し、狭長楕円形〜広披針形で、長さ15〜30cm、幅4〜10cm。両端は鋭く尖り、縁には不揃いな細かい鋸歯がある。表面は若いときだけ星状毛があり、裏面は脈が隆起し、淡黄白色の星状毛や羽状毛が密生する。
     花は葉腋から集散花序を出して多数の花をつけ、花冠は淡紅紫色で長さ約3.5mm、上部で4裂する。雄蕊は4個と雌蕊1個は花冠から突き出る。
     果実(核果)は球形で、径約2mm、白く熟し、下部は萼に包まれる。

  • 分布・生育地

  •  本州(紀伊半島)、四国(南部)、九州
     低山の林内、林縁

  • 花期
  • : 7〜8月

  • 撮影月日・場所

  •  果実 2013年2月8日 高知県安芸郡
     下・葉   同 上

  • 撮影記

  •  大寒波の襲来で、南国土佐の海岸近くの林縁でも震え上がるほどの寒い日だった。
     その林縁、ムラサキシキブの仲間では珍しく白熟する小さな果実が、毛深い萼に包まれてビッシリ着いていた。
     花は淡紅紫色で変わらないとのことで、花期である夏に訪れたいなと思った。

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葉