|
- 科名・属名 :
クマツヅラ科 カリガネソウ属 注.APG分類ではシソ科ダンギク属、学名変わらず
- 特徴 :
草丈30〜60cmの多年草。
茎は基部が木化し、軟毛が多く灰緑色に見える。
葉は卵形で長さ2.5〜6cm、幅1.5〜3cm。先は尖り、数個の粗い鋸歯がある。裏面は密に毛があって灰白色となる。
花は茎の上部の葉腋に集散花序となり、輪状に密につく。花冠は紫色で長さ7mm程度、先は5裂し、下部の1個は大きく、縁は細裂する。
白い花をつけるものがあり、
●シロバナダンギク(f. candida)という。
- 分布・生育地 :
九州(長崎、鹿児島) (国外:朝鮮、中国、台湾) 日当たりのいい草地
- 花期 : 9〜10月
- 撮影月日・場所 :
2007年9月29日 長崎県対馬 中上、中下・シロバナ 同 上 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 下左・花 2015年11月1日 長崎県平戸島 右上・葉表、右下・葉裏 同 上
- 撮影記 :
園芸店の店頭でも見かけるが、自生地は九州(長崎、鹿児島)の岩場で、葉の形が菊に似ていて下から段々に花を咲かせることからこの和名が付けられている。
前回アップしたときは咲き残りの貧弱な株で、撮り直ししたいと思い、この花で有名な対馬に出かけることにした。
噂に違わず島のあちこちでこの花の群落が見られ、その素晴らしさには圧倒された。
よく道路の分離帯などにコスモスが植えられ、○○街道と称して観光名所としている例があるが、対馬ではわざわざ園芸種など植えずとも、花期も長いこの花なら十分その役を果たせるのではと思った。「対馬のダンギクロード」なんて洒落ているんじゃないか。
対馬を巡回し帰りを急ぐ道、見上げた崖の途中に白いものを見つけ車を急停車してもらった。
見上げると間違いなくシロバナダンギクだ。この島でも野生のシロバナは採られてしまって滅多に見られれず、島の植物に精通しているK先生も過去に1度しか見たことがないとのことだった。
思いがけないプレゼントに大喜び、あたりが暗くなるまで撮影した。
同じ科の仲間の花
|