オオバシマムラサキ(大葉島紫)

Callicarpa subpubescens


オオバシマムラサキ

  • 科名・属名

  •  クマツヅラ科 ムラサキシキブ属

  • 特徴

  •  高さ3〜7mの常緑小高木。
     葉は対生し、長楕円形〜広卵形で、長さ7〜15cm、幅5〜9cm。先は鋭形、基部は円形またはくさび形、縁には細かい鋸歯があり、表面には光沢がなく、裏面には細かな腺点と星状毛が散生、側脈は7〜12対ある。
     花は雌雄異株で、葉腋からでる1.5〜3cmの柄の先に径4〜5cmの集散花序となって多数つき、花冠は紅紫色で先は4裂する。雄花は4本の雄蕊が外に飛び出し、雌花は花柱と雄蕊が同長。
     果実(核果)は球形で径約4mm、紅紫色に熟す。

  • 分布・生育地

  •  小笠原諸島  林縁、裸地

  • 花期
  • : 5〜6月

  • 撮影月日・場所

  •  2011年6月28日 東京都小笠原
     下・花   同 上

  • 撮影記

  •  小笠原諸島には3種のムラサキシキブの仲間があっていずれも固有種であるが、多くの島に分布し比較的よく見られるのがこの花だ。
     3種ともこの花から分化したようで、林縁や裸地の明るいところで見られるのがこの花、林内のやや湿った場所で見られるのがシマムラサキ、風衝地の岩場で見られるのがウラジロコムラサキのようである。
     後者2種は個体数が極端に少ないようで、残念ながら目にすることはできなかった。

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花