ナベナ(なべな)

Dipsacus japonicus


ナベナ1


  • 科名・属名 : マツムシソウ科 ナベナ属
     注.APG分類ではスイカズラ科(CAPRIFOLIACEAE)。属名以下変わらず

  • 特徴 :
     草丈1mを越える2年草。
     茎は直立してよく分枝し、全体に刺状の剛毛が生える。
     葉は対生、頭大羽状に全裂し、裂片は卵円形〜楕円形で先は尖り鋸歯がある。上部につく葉は他より大きく、裂片は先が尖り、鋸歯がある。葉柄に翼がある。
     花は茎頂に多数の小さな花が集まって頭花となり、径約2cmで、紅紫色。小花の花冠は長さ約7mm、上部は4裂し、裂片に長短がある。総苞片は線形、長さ5〜20mm、1列に並び、反り返る。雄しべは4個。萼の先はコップ状に広がり、縁に毛がある。
     果実(痩果)の小総苞は4片からなり、8肋があり、くさび形で長さ5〜6mm、集まって球状になる。花床の鱗片はくさび形で小花を包み、先に剛毛の生えた刺針がある。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     山地の日当たりのいい所

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1996年9月16日  長野県上伊那郡
     中上・全体2 2014年9月14日  大分県玖珠郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1 1996年9月16日  長野県上伊那郡
     中下・花2 2014年9月14日  大分県玖珠郡
     左下・果実、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     草丈は1mを超えるほど大きいのに、枝先につく頭花は小さく、花弁はよく見なければわからないぐらいだ。撮影者泣かせの花である。
     分布は広いもののどこでも見られるというわけではなく、日当たりのいい草原や谷沿いなどで偶然出くわすことが多い。
     漢名は「続断」といい、骨の折れたのを接ぐという意味があるようだ。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ナベナ2

花・果実

花

果実(痩果)