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- 科名・属名 : ムラサキ科 ムラサキ属
注.APGV分類では、学名(L. murasaki)
- 特徴 :
草丈30〜70cmの多年草。
根は太く、シコニンという色素を含み、乾くと濃紫色になる。
葉は互生、葉身は披針形で、長さ3〜7cm、幅7〜20mm。粗い毛が多く、数対のやや平行する側脈が表面にへこむ。
花は茎頂に総状花序となり、直径約4mm。花柄は長さ0.5〜1.5mm。花冠は高杯状、白色で喉部は黄色を帯びた突起がある。萼は5深裂し、裂片は線形。
果実(分果)は4つに分かれ、長さ約2mm、1〜2個が熟し、灰白色で光沢がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー、アムール) 山地、丘陵の草地
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年6月28日 山梨県甲州市 中・全体2 1994年7月17日 山梨県南都留郡 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2008年6月28日 山梨県甲州市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
昔、この根を使って紫の染料として使われたことからこの和名が付けられている。花の名前は「紫」であるが、花は白く夏の初めの頃咲く。以前は多産したという話も聞くが、最近では滅多に見かけない。
以前に出会った時は、わずか1輪の花を見ただけ。それも雲行き怪しく雷鳴が轟き、早々に退散させられたため不満が残っていた。
山梨のある山には今でもあると聞き、梅雨の中休みを狙って出かけてみた。
目的の花の一つはすぐに見つかったものの、この花は全く見当たらない。咲いている花の状況からするとまだこの花を見るには早すぎたようだ。
あきらめて山を下り始めるが、時間が遅くなったせいか誰ともすれ違わない。そろそろ草原とも別れ谷筋かなというあたり、突然3本立ちのこの花に出会った。
どの株も2〜3花を咲かせている。静かな草原を独り占めし、ゆっくり撮影した。
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