トゲミノイヌチシャ(刺実の犬萵苣)

Cordia cumingiana


トゲミノイヌチシャ

  • 科名・属名 : ムラサキ科 カキバチシャノキ属

  •  注.APG分類では、学名(C. aspera subsp. kanehirae)
  • 特徴 :
     高さ4〜8mの小高木。
     葉は互生、葉身は卵状披針形〜披針形、長さ9〜20cm、幅3〜10cm。先は鋭尖頭、基部はくさび形、縁は疎らな微鋸歯がある。質は洋紙質、表面に粗毛が疎らにある。葉柄は長さ1〜3cm。葉柄は長さ1〜3cm、有毛。
     花は枝先に散房状に複合したの集散花序となって多数つき、花冠は筒状で白色、長さ3〜4mm、先は5裂し、裂片は広三角形で長さ約3mm。萼は円筒形で先は5裂し、長さ約4mm、褐色の粗毛があり、裂片は小さく刺状。
     果実(核果)は楕円形、長さ7〜13mm。種子は斜楕円形で針状突起がある。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(石垣島、西表島、尖閣諸島) (国外:台湾(南部、蘭嶼)
     林内、林縁

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2019年5月10日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花序 2012年6月10日    同  上
     中下・花 2019年5月10日    同  上
     左下・果実(未熟果)、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     初めて見たこの花は、高木の先端にわずかに咲き残っているだけで、細部はよく分からずほとんど絵にならなかった。
     数年後、やっと目の高さに咲く小さな花を見ることができた。
     ムラサキ科の植物であるが、花を見ただけではとても科の想像はできない。
     目立つ花ではないが、分布や個体数の限られた珍しい植物である。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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花序

花

果実(未熟果)