アツバクコ(厚葉枸杞)

Lycium sandwicense


アツバクコ

  • 科名・属名
  • : ナス科 クコ属

  • 特徴

  •  匍匐性の低木。
     枝はよく分岐し、小枝は灰白色で硬く、小型のこぶ状の突起がある。
     葉は束生し、へら形で長さ1.2〜2cm、幅0.4cm。多肉質で、先は円頭または鈍頭。
     花は葉腋に単性し、花冠は淡紫色〜白色で、径約6mm。4裂し裂片は楕円形で、先は円頭。
     果実(液果)は楕円形で長さ約1cm、赤熟する。

  • 分布・生育地

  •  沖縄県(大東諸島)、小笠原諸島
     海岸の岩上

  • 花期
  • :  5〜12月?(1年中?)

  • 撮影月日・場所

  •  2006年12月3日  沖縄県南大東島
     中・花、下・実    同  上

  • 撮影記

  •  ここ大東島以外では、遠く小笠原諸島とハワイ諸島に隔離分布する珍しい花で、海岸の岩上にしがみつくように生える小低木である。
     初冬のこの時期、花と果実の両方が見られた。花は薄紫色の上品な色、果実は紡錘形の真っ赤な実で食べられるようである。花は昼ごろにならないと平開しないようだ。
     果実を食べてみようかという気になったが、厳しい環境下でやっと実になったことを思うと、食べるのがはばかられた。鳥が食し、新しい命を広げてくれることを期待して写真だけにした。

    同じ科の仲間の花
花

果実