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- 科名・属名 : ナス科 ハシロドコロ属
- 特徴 :
草丈30〜60cmの多年草。
茎は直立し、無毛。
葉は互生、葉身は長楕円形、長さ6〜18cm、幅2.5〜6cm。先は尖り、基部は細まって柄になり、縁は全縁。質はやわらかく、両面とも無毛。
花は葉腋に1個、下向きに咲く。花冠は狭い鐘形で浅く5裂し、長さ約2cm。外面は暗紫色で内面は黄緑色。萼は広鐘形、浅く5裂し、膜質、花後大ききなり果実を包む。雄しべは5個、離生して花筒内にあり、葯は楕円形で縦に裂ける。花柱は糸状。
果実(刮ハ)は球形で大きな萼に包まれ、直径約1cm、横に割れて上半部が取れて種子を散らす。種子は歪んだ卵形、種皮に粗い網目模様があり、長さ約3mm
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮) 山地の湿り気のある林下
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1985年5月3日 長野県八ヶ岳山麓 中1・全体2 2021年4月28日 東京都青梅市 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花1 2009年3月29日 東京都高尾山 中3・花2 2021年4月28日 東京都青梅市 中4・花3(横)、以下全て 同 上
- 撮影記 :
植物体にアルカロイド類を含み、食すると幻覚を見て走り回るということから和名がつけられている。
やや湿った林下に生え、ちょうど山菜取りのころおいしそうな葉を広げていることから誤食が多く、山菜シーズンにはこの植物による中毒の新聞記事を見かけることがある。
確か西村寿行の作品にも、この植物を食して幻覚を見るという表現があった記憶がある。
いずれにしても、山菜やきのこは野趣豊かな食材であるが、経験者などに教えてもらったりして正しい知識を持たないと、本当に命取りになる。
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