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- 科吊・属吊 : ノウゼンカズラ科 キササゲ属
- 特徴 :
高さ5~15mの落葉高木。野生化。
樹皮は灰褐色で縦に浅く裂け、若枝は開出する腺毛が散生するが、じき無毛になる。
葉は対生または3輪生、葉身は広卵形でしばしば浅く3裂し、長さ10~25cm、幅7~20cm。先は短く尖り、基部は心形、縁は全縁。表面は脈上に短毛がある以外は無毛、裏面は側脈の基部に軟毛が密生する。葉柄は長さ5~20cm、初め開出する腺毛があるが、じきに無毛となる。
花は枝先に長さ10~25cmの円錐花序となり、多数の花をつける。花冠は黄白色で内面に濃紫色の斑紋があり、広い漏斗形で長さ2~3cm。雄しべは5個、下側の2個が完全で、上側の3個は葯がない。花柱は雄しべと同長、柱頭は2裂する。萼は2裂し、裂片は広卵形で長さ5~8mm。
果実(蒴果)は線形、花序の軸から下垂し、長さ30~40cm、幅約0.5cm。種子は扁平な長楕円形で両端に長毛が密生し、長さ8~10mm。
- 分布・生育地 :
野生化(中国原産) 川岸
- 花期 : 6~7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年7月13日 東京都八王子市 中上・全体2 2014年5月31日 神奈川県川崎市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 2008年7月13日 東京都八王子市 中下・花 2014年5月31日 神奈川県川崎市 左下・果実 2015年6月14日 神奈川県相模原市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
中国原産の椊物で、古くから薬用(果実が利尿剤、樹皮などが解熱剤等に利用)や観賞用として椊栽されてきた。
それが川岸などよく日の当たる場所に野生化していると図鑑に記されているが、実際目にしたのは、3ヶ所とも川の中だった。
川以外では野生化したものを見たことはないので、川原の環境がよほどこの椊物に合っているのだろう。
ただ川原に生えているので、極端な増水があった時にはそれなりの大きさの木でも持ちこたえられないようで、多摩川の川原に生えていたものは増水の後見られなくなってしまった。
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