エゾリンドウ(蝦夷竜胆)

Gentiana triflora var. japonica


エゾリンドウ1

  • 科名・属名 : リンドウ科 リンドウ属

  • 特徴 :
     草丈30〜80cmの多年草。
     茎は太く、直立する。
     葉は対生、葉身は被針形で長さ5〜10cm、幅0.8〜3.5cm。先は鋭頭、基部はくさび形。縁はざらつけず、裏面は粉白を帯びる。葉柄はない。
     花は茎頂や上部の葉腋に5〜20個つく。花冠は筒形、青紫色で長さ3〜4.5cm、裂片は平開する。萼筒は長さ約10mm、裂片は長さ5〜10mm、長さや形は著しく不同。
     果実(刮ハ)は披針形で花冠に包まれる。種子は披針形で両端に尾があり、細かい網紋がある。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(中部地方以北) (国外:朝鮮、中国(東北部)、南サハリン)
     深山の湿地帯

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年8月27日  新潟県南魚沼郡
     中・全体2 2018年8月19日  群馬県赤城山
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     濃い青紫色は落ち着いた静けさがあり、この色の花が咲き出すと賑やかだった夏山と花のシーズンの終わりを感じさせる。
     トリカブト類やリンドウ類はその代表ともいえる花で、少し色づき始めた草原で咲くこの花は、花付きの豪華さとは裏腹に寂しさを隠せない。
     よく似たオヤマリンドウが茎頂だけに花をつけるのに対し、この花は上部の葉腋にも多くの花をつける。
     園芸種のリンドウはこの花を改良したものといわれており、栽培の盛んな岩手県や長野県の県花となっている。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
エゾリンドウ2

花