ヤクシマリンドウ(屋久島竜胆)

Gentiana yakushimensis


ヤクシマリンドウ1

  • 科名・属名
  • : リンドウ科 リンドウ属

  • 特徴

  •  草丈7〜20cmの多年草。
     茎は数本が束生する。
     葉は4個が密に輪生し、線状披針形で長さ1〜2cm。質は厚く、光沢がある。
     花は茎頂に1個つき、鐘状筒形、青紫色で長さ3〜4cm、先は6〜8裂し副片がある。

  • 分布・生育地

  •  九州(屋久島) 高山の岩上

  • 花期
  • : 8〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  2007年8月25日 鹿児島県屋久島
     上は拡大写真あり(写真をクリック)
     中、下  同 上

  • 撮影記

  •  屋久島の高山を代表する花といえばこの花だ。多くの固有種が途中で出会えるのに対し、この花だけは山頂付近でしか見られない。しかも、晴れていないと開かないという、雨の多いこの島ではハードルが高い。
     前年は、途中の固有種に時間をとられ、また途中で雨が降り出して引き返さざるをえなくなり、今年のリベンジにかけていた。
     天候は晴れ、前年足を止めさせられた花も今年はパスだ。しかし、登山口からの標高差700m弱の山にもかかわらず、思いのほか時間がかかる。やっと昼前に山頂付近にたどり着いた。
     探しはじめると、岩間でこの花を見つけた。松のような小さく細い葉、にもかかわらず花は3〜4cmと大きい。ヤクシマ○○と名づけられた花は矮小化するものが多いがこの花は逆だ。環境は一層厳しいのに面白い。
     時間を忘れて撮影しているうちに、大勢いた登山客はすっかり下山してしまい、我々花仲間だけの山になった。

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ヤクシマリンドウ2

花アップ