ジュウニヒトエ(十二単)

Ajuga nipponensis


ジュウニヒトエ

  • 科名・属名 : シソ科 キランソウ属

  • 特徴 :
     草丈10〜25cmの多年草。
     茎は数本束生し、全体に長くて白い毛が多い。
     茎葉は2〜4対対生し、倒披針形〜長楕円形、長さ3〜5cm、幅1.5〜3cm。先は鈍頭〜円頭、基部は狭くなって翼のある葉柄につながり、縁には波状の鋸歯がある。葉のうち基部の数対は鱗片状。
     花は茎頂に4〜8cmの花穂となって多数つき、花冠は淡紫色〜白色で唇形、長さ約1cm。上唇は小さく、下唇は開出し花筒と同程度の長さ。
     果実(分果)は長さ約1.5mm。
     花の白いものがあり、
     ●シロバナジュニヒトエ(f. nivea)(中下・左下の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     本州、四国  (国外:日本固有)
     乾いた丘陵地の明るい林下

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1995年4月29日  千葉県四街道市
     中上・花 2018年4月27日  東京都八王子市
     中下・花 2016年4月19日  神奈川県川崎市
     (上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・白花、右上・葉    同  上
     右下・茎 2018年4月27日  東京都八王子市

  • 撮影記 :
     優雅な和名からは豪華な花が想像されるものの、実物は写真のとおりで地味な花である。
     和名の由来は、花が何段にもなって咲く様子を十二単に例えてつけられている。
     関東周辺でも雑木林の林縁などでよく見かける花であるが、年々盗掘のためか減少しているのは寂しい限りだ。
     自宅の近くの多摩動物園内はさすがに掘り取られることがないため、園内のあちこちでこの花が見られる。

  • 葉

    茎

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花

シロバナジュウニヒトエ

白花