キランソウ(金瘡小草)

Ajuga decumbens


キランソウ

  • 科名・属名 : シソ科 キランソウ属

  • 特徴 :
     草丈(茎)5〜15cmの多年草。
     茎は円く、四方に広がるが、節から出根しない。
     根生葉はロゼット状に広がり、葉身は広披針形〜へら形、長さ4〜9cm、幅0.7〜2.5cm。先は鈍頭、基部は細まり、縁には波状の鈍鋸歯がある。表面は濃緑色で光沢がありまばらに毛がある。
     茎葉は長楕円状倒披針形、長さ2〜6cm、幅0.5〜2cm。
     花は葉腋2〜3個つき、濃紫色の唇形花で背面で長さ8〜10mm、上唇は短くて2裂し、下唇は3裂して開出、中央裂片は大きく、さらに2浅裂する。
     果実(分果)は卵球形で長さ1.5〜1.8mm。
     別名 ジゴクノカマノフタ
     淡紅色の花をつけるものがあり
     モモイロキランソウ(f. purpurea)(左下の写真)という。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州(奄美大島以北) (国外:朝鮮、中国)
     道端や山麓

  • 花期 :  3〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1997年4月20日  三重県藤原岳
     中・花 2017年4月13日  神奈川県川崎市
     左下・モモイロ 2005年4月29日  佐賀県黒髪山
     (上、左下は拡大写真あり、写真をクリック)
     右下・葉 2017年4月13日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     地獄の釜の蓋(ジゴクノカマノフタ)という別名もあるように、葉が地面を覆うように広がって生えている。
     民間薬として使われ、地獄の釜に蓋をして追い返すとの謂れとのことである。
     春先、雑木林を歩くと、まだ枯れ草の混じる道路際などに葉を広げ、濃紫色の花をつけている。
     中には白い花やピンクの花(左下の写真)などもたまに見かける。

  • 葉

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花

モモイロキランソウ