ミゾコウジュ(溝香需)

Salvia plebeia


ミゾコウジュ1

  • 科名・属名 : シソ科 アキギリ属

  • 特徴 :
     草丈30〜70cmの2年草。
     茎は四角形で直立し、下向きの毛がある。
     根出葉はロゼット状で、長い柄があり、冬にはあるが花時には枯れる。茎葉は長楕円形で長さ3〜6cm、幅1〜2cm。鈍い鋸歯があり、脈はへこみ、表面はしわが目立ち、細毛がある。葉柄は短い。
     花は枝先に花穂を出し、初めは短いが、後に長く伸びて8〜10cmになり、小さな唇形花を多数つける。花冠は唇形、淡紫色で長さ4〜5mm、上唇は直立し、下唇は3裂して中裂片は大きく、紫色の斑点がある。萼も唇形、長さ2.5〜3mm、花が終わると左右に口を閉じるが、果時には長さ約4mmになり、また開く。雄しべは下側の1対だけが完全で、葯隔は前後ほぼ等しく伸び、上側の葯隔は花糸状に伸びて稔性のある葯をつけ、下側の葯隔は不稔でお互いにくっつく。
  • 分布・生育地 :
     本州〜沖縄 (国外:東〜東南アジア、インド、オーストラリア)
     湿った草地や畦

  • 花期 :   (4〜)5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1993年6月6日  茨城県水海道市
     中1・全体2 2005年4月23日  沖縄県与那国島
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・花序1 1993年6月6日  茨城県水海道市
     中3・花序2 2005年4月23日  沖縄県与那国島
     中4・花1 2019年5月23日  埼玉県さいたま市
     左下・花2 2021年5月24日  大分県宇佐市
     右上・葉1    同  上
     右中・葉2 2019年5月23日  埼玉県さいたま市
     右下・茎    同  上

  • 撮影記 :
     やや湿った場所に生えるので、水田や河川の改修などで全国的に少なくなっていて、絶滅危惧U類(NT)とされている。
     とはいってもそのつもりで見ていると色々な場所で出会い、写真を撮影した茨城県のある河川敷では、今や貴重となった湿地の植物が数多く残されていて、この花もそこそこ見られた。
     中1と中3の写真は沖縄で撮影したもので、花期も4月頃と早く、萼が緑色と本土のものとは大分雰囲気が異なり、当初不明種の扱いをしていた。

  • 葉1

    葉2

    茎

    同じ科の仲間の花
ミゾコウジュ2

花序1

花序2

花1

花2