ラショウモンカズラ(羅生門蔓)

Meehania urticifolia


ラショウモンカズラ1

  • 科名・属名 : シソ科 ラショウモンカズラ属

  • 特徴 :
     草丈20〜30cmの多年草。
     茎は直立し、まばらに長毛が生え、全体に香りがある。花が終わると長い走出枝が伸びる。
     葉は対生、葉身は三角状心形、長さ2〜5cm、幅2〜3.5cm。先はやや尖り、基部は心形、縁に粗い鈍鋸歯がある。葉柄は長さ2〜3cm。
     花は茎の上部にやや疎らに多数の唇形花をつける。花冠は紫色で長さ4〜5cm、上唇は短くて2裂、下唇は3裂し、中央裂片は大きく下に反り返って2裂、濃紫色の斑点があり、喉部の先端には長い開出毛がある。萼は筒状で長さ約13mm、15脈があり、まばらに開出毛がある。
     果実(分果)は卵形、長さ約3mm、疎らに細毛がある。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部))山地のやや明るい林内

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年6月7日  長野県霧が峰
     中上・全体2 1981年5月24日  山梨県中巨摩郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1981年5月3日  栃木県日光
     左下・花 2021年4月28日  東京都青梅市
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     大きく突き出した花の様子を、羅生門で渡辺綱に切り落とされた鬼の腕に例えて和名が付けられている。
     腕に似ているかどうかはともかく、シソ科の花にしては珍しく大きい花はかなり目立つ。
     新緑の時期、緑に染まった明るい林下で咲いていることが多い。

  • 葉

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ラショウモンカズラ2

花序

花