|
- 科名・属名 : シソ科 ウツボグサ属
- 特徴 :
長さ20〜40cmになる多年草。逸出帰化。
茎は基部でよく分枝して横に広がり、四角柱状で稜があり、上向きの白毛が少しあり、基部は時に紫褐色を帯びる。花後匐枝を出して新しい株を作る。
葉は対生、葉身は卵状楕円形〜卵形、長さ2〜4cm、幅1.5〜2.5cm。先は鈍頭〜やや鋭頭、基部はくさび形、縁はやや波状になる。両面に白毛がある。葉柄は長さ1〜2.2cm、白色の毛が密にある。
花は茎頂に長さ1〜2cm、径約1cmの花穂を作り、密につく。花冠は唇形、紫〜白色、長さ1.2〜1.6cm。上唇は兜状になり、その中央脈はほとんど隆起せず、その部分の毛はないか、あっても少なく、下唇は3裂し、中央裂片は大きい。萼は筒状で唇形、上唇は背面が平で、先は切形、低い3歯があり、下唇は2裂し、果時には上方に強く曲がって開口部をふさぐ。雄しべは4個。
果実(分果)は長楕円形で平滑。
- 分布・生育地 :
ユーラシア大陸原産(逸出帰化) (国外:ヨーロッパ〜アジアに広く分布、オーストラリア、ブラジル、アメリカにも帰化) 道端、草地
- 花期 : 5〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年8月10日 長野県茅野市 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
八ヶ岳の北部、針葉樹林下や湖沼の植物の撮影に出かけた。
夏休み期間中とあって、涼しい山歩きは人気、降り立った峠にも数多くの登山者や観光客が見られた。
山道を歩き始めると、山荘などがある開けた草地に白い花のウツボグサが群生していた。
白花の群生は珍しいと思い違う種のウツボグサではないかと調べたが、結局シロバナウツボグサと同定した。
その後花仲間から「あれはセイヨウウツボグサだ」との指摘があり、調べ直した結果本種に修正した。
当初調べた時本種の可能性も考えたが、こんな山の中に帰化はないだろうと思い込んでいたのが失敗だった。
同じ科の仲間の花
|