タジマタムラソウ(但馬田村草)

Salvia omerocalyx


タジマタムラソウ1

  • 科名・属名 :
     シソ科 アキギリ属
     注.APG分類では、学名(var. omerocalyx)

  • 特徴 :
     草丈10〜35cmの多年草。
     茎は花茎状となってほとんど葉を付けることはなく、1本立ちするか、または少数分枝する。
     葉は横に這った根茎の先に集まってつき羽状となる。羽状の頭裂片は大きく長楕円形〜卵状長楕円形で、長さ2〜7cm、幅1.3〜5cm、側羽片は1〜2対で小さい。縁には波状歯がある。
     花は花茎の先に唇形花を密につけ、花冠は紫色で長さ10〜13mm、雄しべの2本が長く突き出る。
     萼の内側には一面に微細な毛が生える。

  • 分布・生育地 :
     本州(近畿地方北部) (国外:日本固有)
     やや乾いた半日陰

  • 花期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     2005年5月20日  兵庫県
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中、下・花    同  上

  • 撮影記 :
     但馬の名花として知られ、是非見てみたいものだと思って情報収集してみたものの、交通不便な場所が多く逡巡していた。
     ある年、山陰に撮影に出かけた帰りに立ち寄ってみることにした。
     事前に役場に問い合わせるとレンタカーがあるとのこと。
     ところが、当日、駅から電話するとマイクロバスしか置いていないとの返事。しかたなくタクシーで近くまで行くことにした。
     地方のタクシーの運転手さんは仕事柄地域の事情に詳しい場合が多く、いつも情報収集の手段の一つとしており、今回もこの花について尋ねてみたが、マイナーすぎて名前すら知らなかった。
     帰りのタクシーの待ち合わせ時間までに見つかるかと心配しながら山道に入ると、案ずることもなくすぐにこの花が見つかった。
     花期的にはやや早かったものの、濃青紫色の花を密につけ、タムラソウの仲間でも1番見応えのある花だった。

  • 同じ科の仲間の花
タジマタムラソウ2

花